ゲーテの言葉は、危険でカッコいい

ゲーテに学ぶ 賢者の知恵

適菜 収 編著

定価1,733円(税込み)

幅広く、深いゲーテの思索をスタイリッシュでコンサイスにまとめた一冊

人生とは何か?仕事とは何か?自分とは何か?
恋愛とは何か?信仰とは何か?芸術とは何か?知性とは何か?
こういった本質的な問いに、明快に答えてくれるのがゲーテです。
本書では晩年のゲーテの言葉を中心に宝石のような言葉を選び出し、理解しやすいように簡単な解説をつけました。
今よみがえる、至高の賢者の処世訓。賢者の言葉の世界にご案内しましょう。

ゲーテに学ぶ 賢者の知恵
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至高の名言、200余を厳選

「重要なことは、知らないもの、知らない人に対して、どこまでも心を開いて触れてみることだ」対人関係について [ p.018 ]

「無知な人間が何でも知っていると言う。多くを知れば知るほど疑問も多くなる」自分自身について[ p.126 ]

「人はいつも驚嘆する本だけを読むべきだ」読書について[ p.160 ]

ゲーテに学ぶ 賢者の知恵 目次

対人関係について
  • 新しい関係を築く
  • 大きな社会で勝負する
  • 社会の中で生きぬく
  • 多種多様な性格を知る
  • あいさつを重んじる
  • なれなれしくしない
  • 慣習に身をおく
  • 他人をひきたてる
  • 友人を選ぶ
  • 敵を認める
  • バカとつきあわない
  • 気前よくする
  • 二流の人間に気をつける
  • 言葉を選ぶ
  • いがみあわない
  • 他人の功績を見つける
  • 敵を憎まない
  • 他人の立場で考える
  • 外見にまどわされない
  • 大声にひるまない
  • 必要以上に気兼ねしない
  • 無理につきあわない
  • 間合いをはかる
成功について
  • 老人の忠告を聞く
  • 師を探しだす
  • 今すぐに始める
  • 変わらぬ一点を見つめる
  • 自分の素質を見いだす
  • むやみに焦らない
  • 小さなことから始める
  • 目標としているものに学ぶ
  • 賢者と出会う
  • 忍耐力をもつ
  • 自分の立場を守る
  • 必要な休息をとる
  • カネの力を軽視しない
  • 内に秘める
  • 否定的にならない
  • 自分を追い込む
  • 怠け者を気どらない
  • 思慮を整理する
  • 恩を忘れない
  • よいものをつくりあげる
  • 努力の成果を疑わない
仕事について
  • 仕事を楽しむ
  • 他人の協力を仰ぐ
  • カネを稼ぐ
  • 仕事の成果に日付をつける
  • 目で盗む
  • 勲章にだまされない
  • 仕事に喜びを見いだす
  • 自分のつとめを果たす
  • 仕事部屋を片づける
趣味について
  • 一流に触れる
  • 価値を認める
  • 芸術に親しむ
  • 先人から学ぶ
  • 賢者の長所を継承する
  • 外の空気に触れる
  • カネをつかう
  • 本物を見抜く
  • 歴史を背負う
  • 作品の背後を見る
  • 健康なものを選ぶ
  • よい趣味を心がける
  • 音楽を聴く
  • よい時代に目を向ける
  • 古いものに目を向ける
知性について
  • 想像力をもつ
  • 正しく分類する
  • ものごとを純粋に見る
  • 抽象的に考えない
  • 時代を読む
  • 負債は引き継がない
  • 数学を悪用しない
  • 理念を避ける
  • 哲学にかぶれない
  • 驚きを忘れない
  • 真理をさぐる
  • ひけらかさない
  • 自然をあなどらない
  • 哲学を悪用しない
  • 外国のまねをしない
  • 例外を一般化しない
  • 歴史の真実を知る
  • 歴史に入り込む
  • 改革に慎重になる
  • 極端に走らない
  • 反対屋にならない
  • 世論を警戒する
  • 嘘を見抜く
  • 不純な学問に近づかない
  • 足場を片づける
  • 頭でっかちにならない
  • 多数を信用しない
  • 過去をふりかえる
  • 理念に流されない
自分自身について
  • 自分をつくりあげる
  • 自分の真理を見つける
  • 自分の視点を意識する
  • 自分の中を探す
  • 世界観を問い直す
  • 知らないことは口をつぐむ
  • 無知を自覚する
  • 自分に命令する
  • 自分を支配する
  • うぬぼれない
  • 節度を保つ
  • 名声におぼれない
  • 精神を磨く
  • ゆっくりと改良を進める
  • 弊害の量を減らす
  • 日々の要求に従う
  • 所有の意味を知る
  • 自由の意味を知る
  • 行動を重んじる
  • 主観から離れてみる
  • 完全を求めない
  • 自分をよくする
  • 自分自身を知る
才能について
  • 手に職をつける
  • 賢者の才能を盗む
  • 一度純粋になる
  • 学問におぼれない
  • 多面的に学ぶ
  • 半可者に気をつける
  • からだに向き合う
  • 肉体をふりかえる
  • 弱いものを拒絶する
  • 知識偏重を是正する
  • 天才を待つ
  • 偉大さを学ぶ
  • 自分を限定する
  • 清濁併せ呑む
  • 問題を選ぶ
読書について
  • 読むべき本から読む
  • すぐれたものに触れる
  • 古典をたくさん読む
  • 教養を深める
  • 書物と深くつきあう
  • 賢者の精神と向き合う
  • 理解ではなく感じる
  • 無駄な努力はしない
  • 書物だけを頼りにしない
  • 読書の危険に気づく
  • マスコミに踊らされない
  • 新聞を熟読しない
  • 本を奪わない
  • 運命を知る
  • 教養を読み取る
  • 読書で豊かになる
  • 読書のむずかしさを知る
信仰について
  • 来世は来世にまかせる
  • 神を利用しない
  • 聖書を悪用しない
  • 支配されない
  • 神をおとしめない
  • だまされない
  • 健康を称える
  • よい部分に学ぶ
  • 迷信を見張る
  • 宗教を特別扱いしない
  • 救世主を待たない
  • 狂信者にひるまない
  • 鷹揚にかまえる
愛について
  • 無私になる
  • 半分の存在に気づく
  • たえずよみがえる
  • 心の底から愛する
  • 欠点を好きになる
  • 結婚に生きがいを感じる
  • 足元から始める
  • 恋の魔力を忘れない
  • 自然体を愛する
  • 美の本質を知る
  • ほどほどを好む
  • 恋の本質を知る
  • 愛をうたう
  • 初恋を忘れない
  • 引退しない
老いについて
  • うまく歳をとる
  • あやまちを償う
  • 死を納得する
  • 別れに耐える
  • 人生を知る
  • 精神の軌跡を追う
  • 自分像を固定しない
  • チャレンジする
  • 失われたものを知る
  • 師を恐れない
  • 現在の価値を知る
人生について
  • 後悔しない
  • 時間を信じる
  • 現在をつかむ
  • 境遇を否定しない
  • 空しさに流れない
  • 世のならいを知る
  • 宿命を知る
  • 大事なことはくりかえす
  • 嫉まれないように注意する
  • 希望を捨てない
  • 将来を待つ
  • 意志を曲げない
  • 結びつける
  • 現在に密着する
  • 詩に囲まれる
  • 目をみはる

ゲーテの魅力にはまったニーチェ研究者 編著者 適菜 収からのメッセージ

本書を企画したのは3年ほど前のことです。
私はニーチェを読み始めて20年くらいになるのですが、ニーチェはプラトンからカントに至る哲学者たちに罵声を浴びせる一方で、ゲーテをこよなく愛しました。ニーチェ哲学は、ゲーテに大きな影響を受けています。そこで、ニーチェとゲーテの関連性について調べていくうちに、ゲーテの魅力にはまり、その言葉をいかに破壊力のある形で見せることができるかと考えるようになりました。昨年夏に本書の執筆を始め、10月には原稿は完成していましたが、今回無事刊行の運びとなりました。

ニーチェゲーテから受け継いだのは、知識ではなく教養だと思います。」
教養とは価値判断ができるということです。
なにが一流で、なにが二流なのか?
なにを読むべきで、なにを読むべきではないのか。
なにを聴くべきで、なにを聴くべきではないのか。
教養とは、守るべきものと捨てていいものを決定する指針です。
教養とは、資格や学力とも違う。

歴史と現実に向かう態度、周囲との間合い、作法にかなったものに対する礼儀、つまらないものに対する軽蔑。こうしたヨーロッパで脈々と引き継がれてきた教養を一身に背負ったのが、ゲーテだと思います。ゲーテ以降、彼に匹敵するような大教養人は生れていない。だから、「なによりもまずゲーテに学ぶべきだ」と考えたのが執筆の動機です。

編集者のコメント

私たち日本人の間では、文豪としてのゲーテのイメージが強いと思いますが、実のところゲーテはマルチな才能を持ったスーパースターなのです。ゲーテのマルチな才能は、詩人、劇作家、小説家、哲学者、自然科学者、政治家、法律家として彼の人生を彩りました。

また、ゲーテは、ドイツだけでなくヨーロッパ随一の賢者としても名高く、名だたる権力者や哲学者におおいに影響を与えました。

先行きが不安でなにをどうしていいか多くの人が迷っている今の時代、ゲーテの知恵を学び、ゲーテの言葉から生きるヒントをもらえれば、少しは心が楽になるかな、と思い、編著者の適菜さんに本書の企画についてご相談をして出来た本です。

ゲーテの箴言集(格言集)は、今までにもたくさん刊行されていますが、本書は、ただ単にゲーテの言葉を載せるのではなく、よりゲーテの言葉を理解できるように適菜さんに一言解説を付け加えてもらっています。また、とかくゲーテの言葉は崇高な感じを受けるため、できるだけ上から目線ではなく、誰が読んでも楽しめる本作りを心がけました。さらに、シンプルでおしゃれで粋なブックデザインに仕上げてみました。

ゲーテ初体験の方が、ゲーテを身近に感じ、その知恵に触れて、この本が、人生の糧として、よりよく生きるための触媒としてお役に立てれば、これに勝る喜びはありません。

編著者プロフィール

適菜 収(Osamu Tekina)
作家。哲学者。
1975年、山梨県生まれ。
早稲田大学で西洋文学を学び、ニーチェを専攻。また、ゲーテなどにも造詣が深い。
著書に、ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語訳にした『キリスト教は邪教です!』(講談社+α新書)、イタコに乗り移って現代日本に降臨したニーチェを描く新感覚哲学小説『いたこニーチェ』(飛鳥新社)などがある。

適菜 収 著作

いたこニーチェ
いたこニーチェ
定価 1,365円 (税込み)
著者 適菜 収
キリスト教は邪教です!現代語訳『アンチクリスト』
キリスト教は邪教です!現代語訳『アンチクリスト』
定価 840円 (税込み)
著者 ニーチェ
翻訳 適菜 収

書評

ジュンク堂書店岡山店 文芸担当 入江夢子さん
(岡山日日新聞 平成22年7月13日発行分より転載)
いつの時代も人は大いに悩んで生きてきました。自分とは、仕事とは、老いとは。沈んだ心に力を与えてくれるものの一つに「言葉」があります。
ゲーテは詩、哲学、政治など多分野で活躍し、世界で認められた賢者の中の賢者です。古く堅苦しいイメージがありますが、ゲーテが遺した言葉は現代においても新鮮で、かつユーモアや危うさも含んでいます。
読書については本の大切さを訴えつつ、近年の本離れや電子書籍ブームを予見したかのような言葉があり、ドキッとさせられます。
本書では、1ページごとに「仕事を楽しむ」「恋の魔力を忘れない」などのテーマを挙げ、解説とともに分かりやすく表現されています。心を軽くする言葉より、心を揺らす言葉に触れてみてはいかがでしょうか。

読者の声

会社員43歳男性
ゲーテというと大豪という先入観があり、腰を据えて読まなくてはと思い込んでいたのですが、たいへん読みやすいつくりで思わず買ってしまいました。改めてゲーテの残した名言から、大豪もこんなことに悩んだことがあるのだなあ、ということが分かり、とても身近に感じます。また、ゲーテが悩むのなら凡人の僕が悩むのも当然で、もっと気楽に行ってもいいのかなあとも思いました。
沖縄18歳女性
質のよい読書は、人生をより豊かにするという事実を証明してくれる本だと思った。
ゲーテに学ぶ 賢者の知恵
タイトル
ゲーテに学ぶ 賢者の知恵
編著者
摘菜 収
定 価
1,733円(税込み)
体 裁
46判上製 240ページ
ISBN
978-4-904759-13-4 C0095
発売日
2010年4月27日
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